50歳・早期退職・のんびり楽しい暮らし

50歳で28年勤めた会社を辞めました。会社を辞めるまでのこと、辞めたあとの日々を語ります。

「あさきゆめみし(大和和紀)」再読:男性に頼らざるをえない時代の女性の生き方を考えさせられた

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くろノアさんによる写真ACからの写真

あまり良く覚えていないのですが、源氏物語に興味を持ったのは、中学か高校の古典の授業がきっかけだったような気がします。
古典のままで読めるわけもなく、現代語訳もありましたが、当時、マンガが大好きだったし、大和和紀さんは「はいからさんが通る」など大好きな作品が多かったので、「あさきゆめみし」に行き着きました。

 

あさきゆめみし」を再読して感じたこと

何と言っても原作を読んでいないので、どのくらい原作が再現されているのか比較のしようもありませんが、現代語訳を手がけた瀬戸内寂聴さんが評価されているとのことで、かなり素晴らしい出来のマンガなのだと思います。

昔持っていたコミックは処分してしまったので、再読しようと数年前に文庫版を買っていたのですが、「積ん読」になっていました(苦笑)。
最近、やっと読んでみる気になり、一気に全7巻を読んだのですが、、、

昔は、雅な世界と、光源氏と女性たちの恋のお話という印象しかなかったのですが、今回は、当時の女性の生き方について考えさせられました。

源氏物語平安時代、今から約1,000年ほど前のお話です。
私は今51歳なので、私が生きてきた人生、約20人分前の時代。
20人分の人生を遡ると平安時代だと思うと、そんなに昔のお話と思えないのが不思議ですが、今とはまったく違う世界ですよね。
源氏物語に出てくるのは平民ではなく上流階級の方々なので、一部の特権階級の人生ではあるものの、女性には自分の人生の決定権がほとんどないんです。
両親、夫または恋人次第で、人生が翻弄される。
しかも当時は一夫多妻制で、通い婚。
女性はひたすら家で待っているしかなく、自分から行動をすることは出来ない時代。

あさきゆめみし」の中にも、女性の生き方の疑問について触れる部分が出てきます。
朝顔の君がなぜ光源氏と結婚しなかったのか、紫の上が義理の息子夕霧の北の方(雲居の雁)に感じたこと、浮舟が最終的に出家を選んだこと、、、

現代よりもっと選択肢がなかった時代の女性たちの物語だったんだと、改めて考えさせられたのでした。
主役は、光源氏ではなく、周囲の女性たちだったのかもしれないですね。
この時代の女性たちに比べたら、自分が生きている現代はずっと恵まれているなあと思いました。
(そうは言ってもまだまだ女性に不利なことは多いですけれど)

 

あさきゆめみし」は源氏物語に気楽に触れられてお勧めです

Wikipediaによると、「あさきゆめみし」は大手予備校の書棚にも置かれるくらいの出来のようです。
絵も素晴らしく綺麗ですし、源氏物語の入門書として、とても良いと思うのでお勧めです。

さて、私は「あさきゆめみし」は何回も読んだので、、、次は現代語訳にチャレンジでしょうか。
瀬戸内寂聴さんの現代語訳は文庫10巻セットですが、感想を見ると何年かかけて読まれている方もいらっしゃるようです。
小説で読んだら、また違う感想が持てるかもしれないので、気長に構えて少しづつ読んでみたいと思います。

 

幸せだったこと、楽しかったこと

  • ダンナが飲み会だったので、残り物でつまみを作って一人晩酌。調子に乗って缶ビール2本も飲んでしまった。

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  • 教室を変えたピラティス。変えたところの方が自分に合っているみたいで、終わった後の充実感が高い。
  • 本屋で見かけてタイトルに惹かれて「極上の孤独」を買ってみた。読むのが楽しみ!