50歳・早期退職・のんびり楽しい暮らし

50歳で28年勤めた会社を辞めました。会社を辞めるまでのこと、辞めたあとの日々を語ります。

「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」との出会い、幸せとは何か。

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自分にとっての幸せって何だろう。今死んでも後悔しない人生にしたい。

「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」で生き方を考えさせられた

2015年、Mr.サンデー(22:00〜フジテレビ)というTV番組でウルグアイの元大統領ホセ・ムヒカ氏を取り上げました。
Mr.サンデーは何となく特集が好きで毎週録画していましたので、この回も翌日に会社から帰って録画をぼんやりと見ていましたが、ムヒカ氏の特集になったら目と耳は画面に釘付けになりました。
あまりにも心に響く言葉の数々に感動、感動、感動。
そのあと、もっと詳しく知りたくて、ネットで2012年のリオ会議のムヒカ大統領のスピーチを読み、本も買って読みました。

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

 

 絵本なのですが、大人にも十分響く内容です。

  • 貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、限りなく多くを必要とし、もっともっととほしがることである
  • わたしたちは発展するためにこの世に生まれてきたのではありません。この惑星に、幸せになろうと思って生まれてきたのです。
  • 必要以上にものを手に入れようと働きづめに働いたために、早々に命がつきてしまったら、、、?

感動する言葉がたくさん書いてあります。

自分にとっての幸せとは?

この後、私はずっと自分にとっての幸せは何だろうかと繰り返し考えていました。

ムヒカ氏の言われている通り、お金を稼ぐことは自分の時間を使っていることです。
ブラック企業ではなかったので長時間残業をしていたわけではありませんが、睡眠時間を除けば平日は70%以上の時間を、土日を含めると60%の時間を会社で働いてお金をもらうことに使っているわけです。
お片づけ・肌断食などを始めたことで、以前よりモノを買ったり所有したりすることの欲が薄れ、必要なお金も減らすことができてきました。
お金を稼ぐためにそんなに時間を使う必要があるのか、、、?
いつ死ぬかわからない人生でこのままで本当に後悔しないのか、、、?

一方、私にとっては「安定」も大事でした。
卒業後、一部上場企業に就職し、結婚しても自分の収入を確保するために働き続けていたのは、すべて安定した生活、老後のためでした。
多少ガマンをすることがあっても人生の半分以上勤めた慣れた会社で働き続けることの方が他にお金を稼ぐ方法を見つけるよりは楽だと思っていましたし、「会社を辞める=不安定になること」であり、捨てるのは簡単ではありませんでした。

会社で働き続ける未来に魅力を感じなかった

私は管理職をしていましたが、よっぽどの失敗がなければ定年までその仕事を続けることになったでしょう。

私が勤めていた企業は少し古い「昭和」な体質で女性管理職はまだ少なく、女性に対して良い意味でも悪い意味でも特別扱いをしてしまう、悪く言えば甘やかしてしまうところがありました。
最近は少し変わりましたが、私の過ごしてきた時代は女性にいろいろな業務を経験させようという感じでもなく、いろいろな意味で自分は圧倒的に経験が足りないというコンプレックスを持っていました。

このあと「女性活躍推進」に乗っかって自分がさらに上の役職になってしまった場合にやれる自信はまったくなく、かといってこのままの立場ではいずれ自分がどうかと思うようなボンクラ(失礼ですが)の上司が来る可能性もある。

会社で働き続ける未来を想像した時に、自分が幸せであるとはとても思えませんでした。

卒業後28年間働き続けた会社を別にやりたいことがあるわけでもなく辞める決意をするのは簡単ではなく、このあとしばらく堂々巡りをしながら悩み続けることになります。