50歳・早期退職・のんびり楽しい暮らし

50歳で28年勤めた会社を辞めました。会社を辞めるまでのこと、辞めたあとの日々を語ります。

自分にとって一番大切なものは?それを貫けない自分が嫌になったけれど。

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自分にとって一番大切にしたいものは何だろう
(少し前に終わったTV東京ドラマの引用です、、、)

仕事をする上で大事にしていたこと

若い頃から会社や働いている人たちにとって良くなることをやりたいとずっと考えていました。
言われたことを命令だからとやるのではなく、自分の腹に落とし、自分なりに考え提案をして、より良いものにしたいという思いがとても強かったです。
(少々独りよがりで思い込みが激しかったのかもしれません)
そのため、上司とはぶつかったりしていましたが、割と聴いてもらえることが多かったように思います。
女性の少ない会社でしたから多少多めに見てもらえていたことはもちろん自覚がありましたが、自分が良いことを言っているから、正しいことをやっているから聴いてもらえるんだと勘違いをしていた部分もあったと今ではわかります。
40歳前にまったく一緒に仕事をしたことがなかった方が上司になり、自分のやり方はそれまでと何も変わっていないのに、急に話が通らなくなりました。
その時、以前聴いてもらえていたのは自分の話の中身ではなく、聴く側が聴こうとしてくれていた、つまりとても懐の深い大きい人たちに囲まれた恵まれた環境だったんだと初めて理解をすることができました。

それ以来、上司、関連部署と調整をするときは、話の仕方、タイミング、雰囲気、話す時間、ポイント、言葉遣いなど、非常に気にしながら話すようになりました。
結果として自分のやりたいこと(=正しいと思っていること)ができるのであれば、真正面からぶつかるだけではなく、変化球も使いながらうまくやれば良いと考え方を変えたのです。
周囲には理解して味方してくれる方々もいましたし、その時点では辛いとか、もう嫌だとか思ったことはあまりありませんでした。

ところが数年前からさらに会社内の組織体制が変わり、もっと話が通じにくくなりました。
そういう会社は多いかもしれませんが、震災後しばらく業績不振が続きましたし、変化のスピードが早いので、それに合わせて体制をどんどん変えて行く感じです。
組織も上司もどんどん変わります。
そんな中、話がまったく通じないのに、それを受け入れ、言っても仕方ないとあきらめて説明もしなくなっている自分がいることにある日ふと気付きました。

 

自分が信じていることを貫けず辛くて逃げた

こう書いてしまうと身も蓋もありませんが、結局はそういうことだったと思います。
いろいろ考えはあったにせよ、信じているもの、やりたいことを貫けず、そこに甘んじている自分が嫌になってしまいました。

そんな中で読んだ本です。
自分がこの時代に生まれた男だったら、本当に上司に反抗して死なないでいられたのだろうか、自分が送り出さなければならない上官の立場だったら部下、若者たちのためにきちんと戦っただろうか。
サラリーマンの世界でも流されてしまっていた自分にそれができるのだろうか。
想像の中でも難しいことはよくわかります。

この時代にそんなことをやった人たちがいるという衝撃を受けた記録です。
結局私は逃げてしまったので何を言っても始まりませんが、少しでも近づきたい、考え方を変えていきたい、何かできる自分でありたい、なる努力をしていこうと思わされた1冊でした。